お盆放浪、出雲二日目

■お盆放浪、出雲二日目
出雲二日目、今日の目標として、まず意宇六社の中で唯一行ったことのない出雲國一宮熊野大社、そして和歌発祥の地須我神社。そして状況をみて佐太神社美保神社も行ってみたいと思った。佐太神社の場合、バス一本でいけるけど、加賀の潜戸も合わせてみたいだが時間的に無理そうだ。美保神社はそもそもいくつ転乗しないといけなさそう。全部いけるならいいとして、恐らく時間がない。事実、バスだと回り効率があんまり良くないのを実感した。
カメラの調子だが、一日置いたら動けるようになった。但し色々不具合があって、電池も電力がほぼ満杯の状態じゃないと何故か使用不可と表示され、4つの電池をいつも持っているけど普段は精精二つまで使うけど今日からはフル運用もあやしい。露光補償も怪しいので今日からの写真から見れば分かると思う。
とにかく朝一出雲市から松江へ、そこからバスを利用して回る。と、思ったがかなり遅い時間にならないといろんな神社へアクセスできるバスが出ない。須我神社は大東行きを乗るべきが、始発は九時くらいらしい。他も色々。美保はいけそうけどとりあえず熊野大社優先と言うことで。そのあと選択が間違ったということが分かった。熊野大社へは、直行便がなく、まず八雲へ行ってそこから乗換えする。ただし、熊野大社へのバスは9時から..._| ̄|○松江行きのバスはどんどん走ってるのに...
ほぼ一時間待たないといかず、運転手の方が近くに劔神社というのがあるのを教えた。素戔嗚尊が八岐大蛇を斬った天十握劔を祭り、建築として千木が普通祭神によって男千木(外削り)と女千木(内削り)に分かれたものの、この神社は片方男千木で片方女千木という特殊な造りだそうだ。但し、時間的に行って帰ったら熊野大社へのバスはぎりぎりアウトの可能性があって、念のために断念。


熊野大社、出雲の国では大社と言われるのは、出雲大社熊野大社の二ヶ所だけである。両方を繋がるのは亀太夫神事という奇拔の行事だ、出雲大社が古傳新嘗祭で使用する神器なる燧臼・燧杵は毎年熊野大社より授けるが、出雲大社から神餅を供すものの熊野大社側は直ぐ神餅を受け入れず、まず神餅の出来栄えに関して苦情を言って、出雲大社神職は口答えも出来ず、ただそのクレームを黙って聞くのみ。最後、今まで言われたことを守ると約束し、ようやく燧臼・燧杵が授けられる。
また、『日本書紀』に「是歲,命出雲國造,【闕名。】修嚴神之宮。」、『出雲国風土記』に「熊野山。郡家正南一十八里。有檜・檀也。【所謂熊野大神之社坐。】」など記録が残るように、昔熊野大社は熊野山(天狗山)に鎮座した。大社から意宇川を沿って川上500メートルな所に上宮跡があり、今は下宮(熊野大社)に合祀されたもののそれぞれの社の趾があり、頂を登ると熊野山の奧宮を遥拝する元宮遙拜所がある。途中、明見水があり、洗眼すると眼病に効く、産婦がこの水を服すると母乳が豊かになる御神水という。


熊野大社

熊野大社 上宮

熊野大社 上宮 明見水

熊野大社 上宮 元宮遙拜所


熊野大社を後に....とても言いたかったけどバスの本数が少なく、かなり待ててからようやく八雲へ、そこで乗換えて松江駅に戻る。幸い、松江駅から大東へのバスはそんなに待たなかった。以前、八重垣神社へ行ったものの、神詠「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣は」と「我が心清清しい」の舞台なる清地は、須我神社である。
前からも聞いたが、須我神社の人がかなり親切な方である。かなり相談に乗ってくれるし、奥宮への参拝がお進められて、あと佐太か美保か行きたいため帰りのバスが心配で断念しようかと思ったけど、やっぱり奥宮へ行かないと最終的に心残りになり、丁度他に奥宮へ參りたい人がいって、共同行動することに。我々の荷物を見て、須我神社からまさか預けてくれると言い出すのが思わなかった、大変恐縮である。
地図を頼りで奥宮へ登る。田園風景の中に八雲山登山口と須我神社奧宮夫婦岩への案内が現れ、しかも階段の隣に和歌の歌碑があり、八雲山文学碑の径といい、和歌を伴う登山。個人的感想だけど、和歌といってもかなり近代的な作品で、自分が主に読んでいる万葉集古今集とは表現が違う。須我神社野方によると登山道がかなりキツイというが、そうでもない。森の中では涼しくて、正に清清しい場所である。途中、禊所として不老長壽の神泉坂根水があり、ここで清めて奧宮夫婦岩へ。夫婦岩の磐座はもう素晴らしいの一言だ。ここに来てよかったと思う。奧宮の御祭神は、素戔嗚尊奇稲田姫、そして御子神の清之湯主三名狹漏彦八島野命。


須我神社


須我神社 奧宮 夫婦岩


奥宮から須我神社にもどり、次のバスにはまだ時間がたっぷりあるので、須我神社の隣の神楽の宿に参観。ここの方も大変親切に色々教えで頂いた。どこまでも優しい心人を出会えるのかと、さすが出雲と云うことか。また、一緒に奧宮を參る方は東京からきて、出雲の後は伊勢へ行く予定で、話によると同僚に「えっ、出雲と伊勢兩方行くの?」って聞かれたそうだ。お前は俺かと...ちなみに東京は何でもありなんでもないという点の見解も一致。
松江駅に戻り、今度は佐太神社へ向かう。時間的にもう社務所が閉まってる時間だけど取り合えず居てみる、出雲地方の太陽神である猿田彦を拜めないと。本当は加賀の潜戸もう行きたいが無理。バスで行くとそれなり遠くて時間も掛かった。色々修理中らしいけど趣のある社である。今度はご朱印もらいながら加賀の潜戸も行こうかと松江駅に戻る。


佐太神社


明日は8年ぶりの友人と会う約束もあるので、幸い松江駅の近くにあるジムでは、会員じゃなくでもお風呂が利用できる。お風呂に入って時間を潰して23時30分の夜間バスで京都へ。