刊行歴史書

前回、rerasiuさんから魏書のことを教えてくださいました。 http://d.hatena.ne.jp/rerasiu/20050311#p1
正直、私は正真正銘の中国人ですが、これまで知りませんでした。確かに他の魏書があるくらいは予想できますけど、見た事は有りません。まぁ、元も私が三国のことを特に興味があるではないんです。三国演義は中途までだけ見ました、そして三國志武帝本紀と魏志倭人伝のところしか詳しく判りません。
三国志知識のある友人に聞きましたが、其方も他の『魏書』、そして『魏略』、『魏都賦』、『魏武故事』、『魏末伝』、『魏氏春秋』が存在することは判ります、でも実本を見た事がありません。
また、インターネットの本屋で以上の書籍をサーチすると、売ってない。正確に言うと、『魏書』が出ましたが、あちらのは魏三国時代の魏じゃなくて、魏晋南北朝の魏なのです。


ふと思いました、見たいですが出版していない書籍は予想以上多いですね。
例えば、国史大系を除いて、六国史日本書紀続日本紀日本後紀しか出版していない。しかも日本書紀続日本紀以外はどちらも高い、普通人に手を出す難しいくらい。
そして、国史略も、前賢故実も、なお久遠の絆の一部の元ネタとしての田村草子も、刊行本はありません。
このごく一部の図書館でしか見られない書籍は、憧れ書に成るわけです。電子テキストを作成する各サイト管理人は、多分この経歴があるだと思います。特に、誰もやってくれないから、自分でやるしかないんですね。

青空のぬくもりは、誰もが共に味わえる。
一人があずかって、その恵みが減じることはない。
万人が共に享受して、何ら不都合がない。

皆が自由に利用できるようになった作品を電子化し、インターネットで参照できるようにする試み。

青空文庫より

それは、「青空文庫」の主旨であり、我々電子テキストを作成する人々の信念でもあります。知識は時間と空間を越えて、誰にも簡単に手に入れられる、差別なしに全人類共有の共同財産になるその日が来るように...