巫女さん


前述した神道五部書の文字について、
たちやなさんから読み下しの転載許可を貰いました。

  猿女君の祖-天鈿女命、
  天香山の竹を取り、その節間に風孔を雕み、和気を通す。
  今世に號する笛類(の始め)は是也。

  また天香山の弓、興し並べ弦を叩く。
  今世に謂う和琴、その緣也。
  木木合合、而して安楽の聲を備う。
  和風移り、八音顯わる。

  即ち猿女神、手を伸し聲を抏し、
  あるいは歌い、あるいは舞い、
  清靜の妙音を顯わし、神樂の曲調を供える。

  まさに此時、神の怒りは欻ちに解し、妖気は既に明け、
  天に風塵のまた有ること無し。
  以来、風雨の時はすくなく、日月は全てわたらう。

  一陰一陽は萬物の始也。
  一音一聲は萬楽の基也。

  神道の奧賾は天地の靈粹なり。
  絲竹の要たる八音の曲、すでに以て貴しと為す。

  故に舊氏の権に依りて、猿女氏は來目の孫たる屯倉の男女を率い、
  神代の遺跡を轉え、而して今、三節祭を供し、永く後の例と為す也。

どうも有難う御座います。