詞花和歌集

詞花和歌集
http://applepig.idv.tw/kuon/furu/text/waka/shika/shika_f.htm

初歩の整理は、新大系金葉和歌集詞花和歌集』の番号を付けることです。
今は巻五と巻六がこのようにしました。
http://applepig.idv.tw/kuon/furu/text/waka/shika/shika05.htm
http://applepig.idv.tw/kuon/furu/text/waka/shika/shika06.htm


例えば、以下のうたをリンクしたい時、

 162 正月一日子生みたる人に襁褓つかはすとて詠める
  珍しくけふたち初むる鶴の子は千代の襁褓を重ぬべき哉

伊勢大輔

http://applepig.idv.tw/kuon/furu/text/waka/shika/shika05.htm#162
でリンクできます。


ところで、

 901 京極前太政大臣の家に、歌合し侍りけるに詠める
  君が代は曇りもあらじ三笠山嶺に朝日のさゝむかぎりは

匡房

が有りますが、それは新大系にないが、別の版本の詞花和歌集にある詩歌です。
しばらく901(仮)という暫時の番号を付けることになります。
全部の番号をつけたあと、新しい番号に換えます。


詞花和歌集 巻第五 賀

 161 一條院上東門院に行幸せさせ給ひけるに詠める

  君が代にあふ隈川の底清み千年をへつゝすまむとぞ思ふ

入道前太政大臣



 
162 正月一日子生みたる人に襁褓つかはすとて詠める

  珍しくけふたち初むる鶴の子は千代の襁褓を重ぬべき哉

伊勢大輔



 
163 一條左大臣の家に障子に、住吉のかたかきたる所に詠める

  過ぎ來にし程をば捨てつ今年より千代は數へむ住吉の松

大中臣能宣朝臣



 
164 長元八年宇治前太政大臣の家の歌合に詠める

  君が代は白雲掛かる筑波嶺の峰の続きの海となるまで

能因法師



 
165 題不知

  榊葉を手に取持ちて祈りつる神の代よりも久しからなん

赤染衛門



 
166 三條太政大臣賀の屏風の繪に、花見て帰る人かきたる所に詠める

  あかでのみ歸ると思へば櫻花折べき春ぞ盡きせざりける

中務



 
167 ある人の子三人に冠せさせたりけるに又の日、いひつかはしける

  松島の磯に群居る蘆鶴の己がさま%\見えし千代かな

清原元輔



 
168 上東門院御屏風に、十二月つごもりのかたかきたる所に詠める

  一年を暮れぬと何か惜むべき盡せぬ千代の春を待つには

前大納言公任



 
169 河原院に人人まかりて歌合しけるに、松臨池と云ふ事を詠める

  たれにとか池の心も思ふらむ底にやどれ松の千年は

恵慶法師



 
170 後三條院住吉詣でに詠める

  君が代の久しかるべきためしにや神も植ゑけむ住吉の松

佚名



 
171 俊綱朝臣に具して住吉に詣でゝ詠める

  住吉の現人神の久さに松も幾度生ひ替るらん

大納言經信



 
901 京極前太政大臣の家に、歌合し侍りけるに詠める

  君が代は曇りもあらじ三笠山嶺に朝日のさゝむかぎりは

匡房



■詞花和歌集 巻第六 別

 172 參議廣業、たえて後、伊豫の守にて下りけるに、いひつかはしける

  都にて覺束なさを習はずば旅寝をいかにおもひやらまし

民部内侍



 
173 道貞、わすられて後、陸奥國のかみにて下りけるに、つかはしける

  諸共にたゝまし物を陸奥の衣の關をよそにきくかな

和泉式部



 
174 左京大夫顯輔加賀守にて下り侍りけるにいひ遣はしける

  喜びをくはへて急ぐ旅なれば思へどえこそ止めざりけれ

源俊頼朝臣



 
175 橘則光の朝臣陸奥國の守にて下り侍りけるに、餞し侍るとて詠める

  止りゐて待つべき身こそ老いにけれ哀れ別は人の為かは

藤原輔尹朝臣



 
176 もの申しける女の、齋宮の下り侍ける供にまかりけるに、いひつかはしける

  帰り來む程をも志らで悲しきはよを長月の別なりけり

藤原道經



 
177 大納言經信太宰帥にて下りけるに、河尻にまかりあひて詠める

  六年にぞ君は來まさむ住吉のまつべき身社痛く老いぬれ

津守國基



 
178 恒に侍りける女房の日向の國へ下り侍りけるに、餞給とて詠み給ける

  茜さす日に向ひても思ひ出よ都は晴れぬながめすらむと

一條院皇后宮



 
179 弟子に侍ける童の親に具して人の國へまかりけるに、装束つかはすとて

  別路の草葉をわけむ旅衣たつよりかねてぬるゝ袖かな

法橋有禪



 
180 月頃人の元に宿りける侍ける日、主にあひて詠める

  また來むと誰にもえこそ言ひおかね心に叶ふ命ならねば

玄範法師



 
181 唐土へ渡り侍けるを人の諌め侍ければ詠める

  留らむ留らじとも思ほえずいづくもつひの住家ならねば

寂照法師



 
182 人の元に日頃侍て、帰る日、主にいひ侍ける

  二つなき心を君にとゞめおきて我さへ我に別ぬるかな

僧都清胤



 
183 大納言經信太宰帥にて下り侍けるに、俊頼の朝臣まかりければ、いひつかはしける

  暮れば先そなたをのみぞ詠むべき出でむ日毎に思おこせよ

太皇太后宮甲斐



 
184 橘為仲の朝臣陸奥國の守にて下りけるに、太皇太后宮の 大盤所よりとて、誰とはなくて

  東路のはるけき道を行き廻りいつかとくべき下紐の関

太皇太后宮甲斐



 
185 修理大夫顯季太宰大貳にて下らむとし侍けるに、馬に具してつかはしける

  立別れ遙にいきの松なればこひしかるべき千代の蔭かな

權僧正永縁



 
186 東へまかりける人の宿りて侍けるが、あかつきに立ちけるに詠める

  儚くも今朝の別の惜しき哉いつかは人を長らへて見む

くゞつなびき


とりあえず今はこの辺...