夏休み?

黄昏乙女×アムネジア 3 (ガンガンコミックスJOKER)

「だって、寂しいだもん」
「嫌ですよ!夏休みまで学校なんて!」

そうか、夏休みは学校行かなくてもいいなんだ、と小一時間....(汗)
院生になってから夏休みは実験室の決まりでした、卒業した今も夏休みは学校行かなくてもいいという発想は欠落しています。
未定ですが、たぶん、退役しては暫く実験室に戻る予定になります。
言われてみれば地縛霊だ、院生って...(苦笑)
ウチでは黒髪ロング旧式黒セラーの幽霊はなさそうですが......



読了。推測ですが、影夕子は多分夕子の荒魂ではないかと思います。






クトゥルー〈10〉

クトゥルー (10) (暗黒神話大系シリーズ)

クトゥルー (10) (暗黒神話大系シリーズ)

ラブクラフト「チャールズ・デクスター・ウォード事件」長篇だけあって、色々詰めていて面白かった。途中でオチはなんとなく読めましたが。
どころで、色々の呪文が見えて、悪魔学の勉強(知識)が足りないことに遺憾の悔しんでます。

エロヒム、主イレホヴァ、万軍の主、メトラトンとアグラ・マトン、ビュートーンの言葉、サラマンドの玄義、シルウラヌスの契約、ノームの洞窟、悪神コエリ、アルモンシン、ギボル、イェホスア、エウァム、ザリアトナミクを助けを為し、来たれ、来たれ、来たれよかし。

殆どの名前が分からないのでいい悪魔学の本があれば是非教えで下さい。
そしてこれ

ディエス・ミエス・ジェスクへト・ボエネ・ドエセフ・ドゥウェマ・エニテマウス

語感から察すると、ラテン語ではないかと思います。そのうち調べてみます。*1

いい、なしゅ・よく=そとす・へ・るげぶ・ふぃ・とぅろどく

逆にルルイエ語系のほうが分かり易いという不思議......



■涅盤寂靜・終曲(Eine Faust Finale)
http://miko.org/~uraki/kuon/furu/explain/meisi/occult/dies_irae/glossary/ldo/exm4.htm
FLASHを少々修正。




Dies irae~Acta est Fabula~ メモ

今このときにも、劍からその存在が消えていく。本来マリィが宿っていたのはあのギロチン。それがない今、彼女はここに留まれない。
ベアトリスの剣には、マリィの魂を許容するキャパがない。
ご都合主義は一度だけ。無茶が通っても、道理が引っ込む事は無い。

急がなきゃいけないのは分かっている。事態は一刻を争う事も分かっている。
だけど今は、もう少しだけ......二度と会えない彼女の事を偲びたかった。剣を抱くように握り締め、俺が零した物の重さを噛み締めていたっかた。例え甘い感傷と言われても、それまで無くしてしまったら、俺もまた戦争に生み出された殺人機械に成り下がる。
本当に本当に短い付き合い、心を通わせたとも言えない関係だったけど......これが俺だ。君が助けてくれた藤井蓮はこんな男だ。
ありのままの無様な自分を晒し続ける事だけが、彼女に対する礼と侘びになるだろうと。今は思う。

「......待ってろ、櫻井」
呟いて、身を翻し、乾いた風が舞う闘技場を後にした。
先ほどまでそこに居た鋼鉄の騎士。
「Auf Wiederseh'n Kamerad(さらば、戦友よ。)」
奴に対して漏らした言葉は、一体誰が口にしたのか......それは藤井蓮(おれ)じゃないという事だけ、俺が分かっていればそれでいい。

黄昏の浜辺でただ独り、茫と立ち尽くすマリィは自らの顔に手をやって、呟いていた。

「涙......?」

初めて見た。初めて流した。これが何かというのは知っていたが、自分が流すとは思わなかった。

「へんなの......」

良く分からない感覚が胸にある。むしゃくしゃして、もやもやして、だけど決して不快ではない。
いや、心地が良いとは言えないけれど。

「ああ、そうか、レンが泣くから」

以前一度、これと似たような状況を見た事がある。
確かに男女で、振った方が泣くと振られた方は立場が無いとか、そんなことを。
貴方が泣いたりするものだから、わたしはどうしていいか、分からなくなり......


「馬鹿、頭にくる人。でも、許してあげる。また逢えるよね?」

何故か、そんな確信がある。ギロチンは砕かれ、彼との繋がりは失せてしまい、まともに考えれば二度と会えない相手のはずだが。
マリィはもとより、そんな理屈を分かっていない。しかしこれは、ただの希望的妄想なんかではないだろう。
なぜなら──

カリオストロ、貴方嘘ばっかり」

あの彼が、何も考えていないなど有り得ない。他の何も分からなくても、彼の事なら少しは分かる。
そしてその少しは、誰よりも対象の本質に迫るものだった。
「人の情が見えないとか、嘘ばっかり。貴方は、誰よりも人なのに」

望外という単語は、あの男に存在しない。それが彼を蝕む呪いなら、目的を果たす時までそんな事態には成り得ない。
つまり、この状況すら彼の掌。
アレッサンドロ・カリオストロはマルグリット・ブルイユを見限る事など絶対ありえず、故に彼女を歌姫にしたこの物語は終らない。
未だ続く。ずっと続く。ならばいつか、またきっと──
「逢えるよ、レン・だからそんなに泣かないで」

「お前と話してると、片端からデジャヴりやがる。狂いそうだぜ、何だこりゃ」


それは何をしても死なない状況。
無理矢理生かされているような違和感。
何かか狂っている。何かがずれている。それら異常の泉源が、目の前の男にあるような気がしてならない。
ヴィルヘルムも、シュライバーも、そして恐らく他の者らも、この男と対峙するたび似たような気もちを懐いたのではあるまいか。
不快さ、不安さ、そして焦躁......なまじ饒舌な相手だけに、接すれば接するほど苛立ちは増していき、それが殺意にまでなっていく。
だけど反面、殺してはいけないような.....出来る出来ないの話ではなく、こいつを否定すれば致命的な目に遭うような。


言葉に出来ず、説明も出来ないが、兎に角関わりたいとは思わない。彼は司狼が嫌悪する既知感(デジャヴ)そのもの.....それが人型を取っているような存在だ。
「お前は、何だ?いや、そもそもオレは......」



「私は҉҉҉҉ ҉҉҉─ ҉҉҉─ ҉҉҉─だよ」



「おおおおォォォ──てめえェェェッ!」


それ以上は言葉にならない。生まれて初と言って構わぬ激怒に駆られた司狼は、狂ったように銃を撃つ。そしてその一瞬一瞬、爆ぜるマズルフラッシュも消煙も、音も匂いも何もかも──

押し寄せてくるのは既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感既知感。


「合格だ、少年よ。私を知って私を殺そうとする者など、片手で足りるほども存在しない。故にもう少し教えでやろ。君は君である理由など、単に都合が良いからだよ


「何か劇的なものでも期待したかね?私に関われば未知に触れるとでも思ったかね?真逆だよ。何故なら私はこういう者だ」


「第八位(アハト)、束縛(ナウシズ)――天蠍宮(スコーピオ)。若干星座は食い違うが、シュライバーは譲れんのでな、許されよ」
「その魂を達人級(アデプト)と認め、魔名を送ろう、狼を司る者(ゲオルギウス)――今より黒円卓は再生する。先の頼みは、君が私の役に立てば叶えると約束しよう。」

この脈動。この痛み。再び思い出した戦場の悦びを。
ぶつけさせてくれるのだろう?いと小さき獅子の乙女と。


「立てい」
まだその心臓は動いている。
「立って戦え」
その剣を執り、心を燃やし、我は不屈なりと吠えてくれ。


「魅せろレオハルト、か弱く強き英雄よ」
我が怒りの日(ディエス・イレ)に相応しき尖兵たるを、ここに証明するがいい。

「共に我がエインフェリアとなるがいい。これ以上、卿に離別の悲しみなど与えません。では、さて──」
立ち上がる。破壊の君が、黄金が、傍らの聖槍を手に玉座から降りてくる。
形を持った絶望とは、成程こういうものなのだろう。何処か他人事のようにそんな事を思いながら、しかし螢の心はかつて無い闘志で満ちていた。
ベアトリスが死んだ。もう彼女とは二度と逢えない。それは悲しいし、悔しいけれど。
「再会は、出来たから」
ろくに言葉を交わす事も、触れることも出来なかったけど。
「同じとき、同じ場所で、同じ敵を前に剣を並べた。それだけで、もう充分」
ねえきっと、貴方のお陰なんでしょう藤井君。どうせ何も言わないだろうし、私もだから訊かないけど......今は言わせて、ありがとう。
兄さんも、きっと許してくれるよね。
彼のお陰で、私はようやく人並みになれたかもしれないから。


「離別を胸に、忘れずに、誇りとして私は生きます。誰もがそうしているように。あなたの戦奴としての再会なんて、冗談。御免被ります」
「違うな、それが救いだ、レオハルト。だがそうやって否定を続けろ。未来永劫、永遠に、私の総軍でただ一人、私に屈さぬ女がいるのも一興だ。カールの代替には些か惜しいよ」


旋回する運命の槍。百万地獄を引き連れる彼本人の実力とは、一体如何なるものなのか。
それは分からないし、恐らく桁外れである事だけは間違いないけど。
「私、浮気はしませんよ。好きな男は、一人だけです。」


ああ、だからまだ来ないで藤井君。
せめて一太刀、もう一太刀だけ.....私がこの男を消耗させてみせるから。
絶対勝ってね、負けないで。でないと私、祟っちゃうから。

*1:ここに依れば、意味は「我は汝を召喚す―――闇の焔王、悪辣の主よ」また正田に先手取られましたか...