■万葉集試訳
0621 西海道節度使判官佐伯宿禰東人妻贈夫君歌一首
無間 戀爾可有牟 草枕 客有公之 夢爾之所見
間無(あひだな)く 戀觸(こふ)れにかあらむ 草枕(くさまくら) 旅(たび)なる君(きみ)が 夢(いめ)にし見(み)ゆる
蓋以吾思君 戀觸無間無歇時 草枕異地兮 羈旅君雖在遠方 現於夢中得相會
佐伯東人妻 0621
「西海道節度使」,西海道乃今日九州,節度使為天平四年為維護國內治安與對新羅政策擴張軍備而新設之職。東人在節度使藤原宇合配下。
「戀觸(こふ)れにかあらむ」,「戀觸(こふ)ればにかあらむ」之略,「に」乃表斷定助動詞なり之連用形。對照次歌「莫戀(なこ)ひそ」可知主語為東人妻。
0622 佐伯宿禰東人和歌一首 【承前。】
草枕 客爾久 成宿者 汝乎社念 莫戀吾妹
草枕(くさまくら) 旅(たび)に久(ひさ)しく 成(なり)ぬれば 汝(な)をこそ思(おも)へ 莫戀(なこ)ひそ我妹(わぎも)
草枕異地兮 羈旅在外日已久 當是以此故 吾每念汝充此衷 莫戀如此愛吾妹
佐伯東人 0622
「汝(な)をこそ思(おも)へ」,此「汝」表「妻」。こそ乃強化限定表現,意指一心思妻,餘事皆不放在心上之情。