紅いメガネっ娘


USO9000さんのBBSのネタです。

 20世紀末
 激増するオタク犯罪とその凶悪化に対抗し、SF省はその部内に〈対萌えヲタ犯罪特殊武装機動特搜班・ヌエベロス〉を創設。正統派オタ内より知力・考察能力に優れ特に理論臭いの強い者を選抜してその構成員を充ってた。


室戸文明著「SFオタ興衰全史」
第四章/萌えヲタとの闘争
補遺 SFオタの栄光と沒落 より

1995年夏、人々は溶けかかったアスファルトに己が足跡を刻印しつつ歩いていた。酷く暑い...

 決定的なバブル崩壊から十数年。
 金融不安下の混迷を抜け、経済大国への復帰をめざし低率成長を続けるもう一つの<日本>。そこでは経済失策から行き場を失った資金が多数のオタク産業を生み、オタク化した首都・アキハバラを徘徊するダメオタが激増。“萌え”を標榜するダメオタ勢力の台頭により第1世代オタク・SFファンとの理論衝突が相次いだ。理論的正統派の番人として中核を成すSFオタクは、ハードSFと特撮で武装。“SF者”の名を持つその精鋭集団は、アニオタ、ゲームオタを徹底的に排除してゆく。
 だが、経済の立ち直りとともにオタク達の歴史的使命は終わりを告げ、時代は彼らに最終的な役割を与えようとしていた…。

USO9000さんより


ケルベロス・サーガシリーズは全部買いましたけれど、実は実撮作品の出来は(汗)...
紅い眼鏡は普通に押井節だから慣れたらいいと思いますが、ケルベロスはちょっと不出来かもしれません。
ところが、好き・嫌いと問われると、やっぱり「好き」です。
映画自身よりその行間から滲める雰囲気、その世界観、その人々の想い...という所が好き。


ところで、プロテクトギアの話

 実際、この黒い動甲冑はある種の人々に対して強力なフェロモンを発散するようで、『紅い眼鏡』のキャペーンに訪れた先々で、上映に尽力してくれた人々は勿論、関係ない人々まで争ってこれを着たがり、かつ装着した姿を写真に撮りたがるのである。
 いや、それどころではない。筆者の友人の漫画家は、仕事場から帰宅する途上、深夜の公園を徘徊するケルベロス二人組を確かに目撃したと証言している。恐らくハンドメイドであろう(当たり前だ!)、馬鹿にならぬ費用と時間を掛けて製作した私製の強化服を着装に及び、深夜の公園を徘徊する情熱とは如何なる種類のものなのか?

押井守・映像機械論[メカフィリア]より

と、映画は兎も角、現場の人間はこれまでそのプロテクトギアが大好評だった。
押井監督の言う通り「男として生まれた以上、甲冑を前にして着てみたいと思わぬ奴などいるだろうか?
ない。決してないんだ!私が現場に居れば、着ざる訳にもないんだ!
実は何年コスプレしなかったのはあのプロテクトギアを作りたいんです、今まで頓挫中ですが...