GW放浪、出雲一日目

■GW放浪、出雲一日目
出雲への憧れの始まりは、10代の高校時代から。大学院に入り、社会に出て、何回も日本に来てたけどなかなか出雲へは行かずにいた。
十数年前、風水嵯峨先生に出雲へ行ってもただの田舍かと思うだけかもよって言われたことあったけど、済みませんが真っ当な人生を歩いてない私にはやっぱり出雲へ行きたい。出雲大社へ行きたい、古代出雲大社を偲びたい、宇豆柱を拜めたい、神魂神社へ行きたい、八重垣神社へ行きたい、黄泉比良坂へ行きたい、猪目洞窟へ行きたい、加賀の潜戸を潜りたい、荒神谷遺跡を回りたい、斐伊川を遡りたい、船通山天叢雲劍出顕跡を見たい、八口神社へ行きたい、八俣大蛇公園へ行きたい...こんな思を抱きながら生きてきただけど、時間は時間で今度で全部をクリアするのが些か無理な話。
バスは朝出雲市駅着、大国主因幡の白兎や素戔嗚尊と八岐大蛇神話が大社造をモチーフした意匠の駅に飾られて、駅内に出雲のお国像、古代出雲大社模型またいろんな出雲神話関係物で彩られる。一畑電車出雲大社前駅まで行けるが、一畑バスの方が本数が多そうでバスで行った。出雲大社直前で止められるけど大鳥居を拜めたいので吉兆館前で降りた、本当は旧JR大社駅で降りたほうが良いかも知れんけど。


大鳥居の直ぐ傍に、まさかの八束水臣津野命の国引神話浅浮雕、これを見るだけでもここで降りてよかったと思う。出雲大社への道は神門通りといい、そこで八岐大蛇の意匠を見せたハンドホールがあり、また大社造をモチーフした電話ボックスが隨所みられる。

 所以號意宇者、國引坐八束水臣津野命詔:「八雲立出雲國者、狹布之稚國在哉。初國小所作。故、將作縫!」詔而、「栲衾志羅紀乃三埼矣、國之余有耶見者、國之余有。」詔而童女胸鉏所取而、【童女胸鉏、平鋤也。】大魚之支太衝別而、【大魚之支太衝別者、捕魚時、狙其鰓而以鉾突刺之狀。此云、如此狀而鉤鋤其土地。】波多須須支穗振別而、【穗振、此云ほふり、屠也。波多須須支穗振別者、撕裂之狀也。】三身之綱打挂而、霜鄢葛闇耶闇耶爾、【闇耶、此云-くるや、意-牽也。霜鄢葛闇耶闇耶者、引霜鄢葛綱而牽之。】河船之毛曾呂毛曾呂爾、【毛曾呂、此云もそろ、舟船行進之狀。】國來國來引來縫國者、自去豆乃折絕而、八穗爾支豆支乃御埼。【八穗爾支豆支、即-八百に杵築、以大量之土而杵擣固地也。】
 以此而、堅立加志者、【加志、此云かし、杭也。杭、所用以繫舟者矣。】石見國與出雲國之堺有、名佐比賣山是也。亦、持引綱者、薗之長濱是也。
 亦、「北門佐伎之國矣、國之余有耶見者、國之余有、」詔而、童女胸鋤所取而、大魚之支太衝別而、波多須須支穗振別而、三身之綱打挂而、霜鄢葛闇耶闇耶爾、河船之毛曾呂毛曾呂爾、國來國來引來縫國者、自多久乃折絕而、狹田之國是也。
 亦、「北門良波之國矣、國之余有耶見者、國之余有」詔而、童女胸鋤所取而、大魚之支太衝別而、波多須須支穗振別而、三身之綱打挂而、霜鄢葛闇耶闇耶爾、河船之 毛曾呂毛曾呂爾、國來國來引來縫國者、自宇波乃折絕而、闇見國是也。
 亦、「高志之都都之三埼矣、國之余有耶見者、國之余有。」詔而、童女胸鋤所取而、大魚之支太衝別而、波多須須支穗振別而、三身之綱打挂而、霜鄢葛闇耶闇耶爾、河船之毛曾呂毛曾呂爾、國來國來引來縫國者、三積之埼。
 持引綱、夜見嶋。固堅立加志者、有二伯耆國火神岳是也。
 「今者、國者引訖。」詔而、意宇社爾御杖衝立而、「意惠!」登詔。故云-意宇。

http://miko.org/~uraki/kuon/furu/text/fuudo/izumo/izumo01.htm


八束水臣津野命 国引神話

ハンドホール


出雲大社の正門・勢溜の大鳥居、以前Mixiで何回も写真は見たものの、直に見ると流石に感無量。坂を下りたら左手に野見宿禰神社がある。なんか兎が力士像になってる。前庭で絶対見ないといけなのは、大国主因幡の白兎像や、大国主と幸魂・奇魂像でしょう。拝殿の前では出雲大社の祭神が素戔嗚尊と書いた漢文を刻まれた銅鳥居があり、注連繩が印象的拝殿(御仮殿)は出雲大社に来た実感を与えられる。


出雲大社・勢溜の大鳥居

野見宿禰神社

大国主因幡の白兎像

大国主と幸魂・奇魂像


出雲大社 銅鳥居

出雲大社 拝殿(御仮殿)

出雲大社 八足門


本殿の西側に宗像三女神の一柱で大国主の妻の一人である多紀理姫命を祭る神魂御子神社があり。東側に正妻・須勢理姫命を祭る御向社と大国主の命の恩人たる蚶貝姫命・蛤貝姫命を祭る天前社がある。また、本殿では南向だけど本当は中の大国主は神魂御子神社を向いてるから西からの参拝所もあり。境内の摂社・末社として、勢溜の大鳥居から入って直ぐ見られる祓社、本殿の東西二宇に神在月の際に八百万神の宿舍なる東・西十九社、本殿西の氏社二宇、本殿東の釜社、あとは素戔嗚尊を奉り明治の遷宮では御仮殿として木組みの浮き橋で本殿の御神体を移した素鵞社がある。宝物殿にあたる神怙殿は整修中で拝観できずが彰古館の展示は出雲大社本殿の模型から始め大変素晴らしいかった。古代出雲大社は神明造と大社造の中間位置でロマンスを感じながら度重なる再建でより洗錬された大社造の完成形たる現代出雲大社も捨てがたい。


出雲大社 本殿

出雲大社 神魂御子神社(筑紫社)

出雲大社 彰古館

出雲大社 彰古館 出雲大社模型




出雲大社 素鵞社

出雲大社 天前社(神魂伊能知比売神社、蚶貝姫命・蛤貝姫命)・御向社

出雲大社 東十九社


楽殿の後ろには火守社、天穂日命社、天夷鳥命社、稲荷社、天満宮などがあり、もっと離れた場所に事代主神や高姫命を祭る三歳社があって、途中は人が少なし風景もいいのでお勧め。脇道では八雲の滝まで辿る小径もあるが途中から無許可で入山禁止の掲示があるので折り返った。


火守社、天穂日命社、天夷鳥命社、稲荷社、天満宮

三歳社

八雲の滝


大社の西・東それぞれ千家國造館、北島國造館があり、北島國造館境内に少彦名命を祭る天神社、三宝荒神をまつる荒神社、天穂日命社、稲荷社などがある。北島國造館より右では雰囲気のある巨木と共にある命主社(祭神は蚶貝姫命・蛤貝姫命)、そして真名井の清水がある。


北島國造館

北島國造館境内 天神社(祭神少彦名命

命主社

真名井の清水


北島國造館から南へ、古代出雲歴史博物館がある。古代出雲大社、宇豆柱、荒神谷遺跡出土物、遷宮特展などなど、どれも圧巻な展出物でじっくり見たら一日も足りないくらいで、機会があれば是非御覽になってください。


古代出雲大社復原模型



土器に刻まれた古代出雲大社

出雲大社 千木

古代出雲大社、宇豆柱


荒神谷遺跡出土物





古代出雲歴史博物館 八重垣神社壁画レプリカ 素戔嗚尊奇稲田姫

古代出雲歴史博物館 奇稲田姫

古代出雲歴史博物館 蹈鞴

古代出雲歴史博物館


古代出雲歴史博物館でそこまで時間を食うとは思わなかった、日御崎神社へ行こうと思ったけど断念。代わりに神在月の時八百万の神々が辿る道を遡り、出雲大社から稲佐の浜まで歩く。途中、出雲お国の墓、お国連歌庵、八大荒神社、於國塔、奉納山公園國引神話風景展望台、出雲手斧神社、大歳社、上の宮、下の宮を経由して稲佐浜に辿り。特筆すべきのは上の宮は八百万神の神議所として伝われている。稲佐浜の夕日を取りたかったけど天気が霞んでて無理。夜は出雲ゲストハウス いとあんで泊まり、翌日が早いのに結構夜遅くまでゲストハウスの面々と話した。



出雲お国墓

國引神話風景展望台

出雲大社摂社 上宮(八百万神神議所)

稲佐の浜 弁天島




出雲ゲストハウス いとあん