GW放浪、出雲二日目

■GW放浪、出雲二日目
昨日は主に大社近辺で今日は黄泉比良坂を中心に、松江エリアをメインにする。朝から出雲市駅より揖屋へ。出雲市駅前の通りには幾つ興味深い造形物がある。素戔嗚尊と八岐大蛇、そして八束水臣津野命の国引神話であった。電車を待ちながら向こうでは石見神楽のPRを載せる列車があり。今回は残念ながら八岐大蛇神話の舞台となる斐伊川流域を見送り。幸い、電車では斐伊川宍道湖も通過した。揖屋駅に到着したら黄泉比良坂ポスターと出会い、かなり雰囲気のあるDMだけど実景は調整なしでこんな写真は撮れない。


出雲市駅前 八岐大蛇神話


出雲市駅前 国引神話


出雲市駅 石見神楽列車

斐伊川


黄泉比良坂ポスター(揖屋駅)


日本書紀にも言及された揖夜神社に到着、狛犬以外に贔屓もあり。あと、草繩で編められた蛇(蛇縄)たる荒吐神がある、『石神伝説』によると大蛇信仰の名残とか。手水の龍は蛇に近いと思われるのは私だけでしょうか。朱印の授予は九時以降のようで一回りしてまず黄泉比良坂へ。

 日本書紀齊明帝御宇五年。是歲,命出雲國造,修嚴神之宮。狐嚙斷於友郡役丁所執葛末而去。又狗嚙置死人手臂於言屋社。【言屋,此云いふや(揖夜)。天子崩兆。】

http://miko.org/~uraki/kuon/furu/text/syoki/syoki26.htm#sk26_07

揖夜神社

揖夜神社 贔屓

揖夜神社 狛犬

揖夜神社 狛犬

揖夜神社 手水舍

揖夜神社 楼門

揖夜神社 拝殿

揖夜神社 本殿

揖夜神社 蛇縄・荒吐神(アラハバキ


揖夜神社は古くから黄泉との関わりが深く、「いや」も熊野(ゆや)と通じるらしい、どうも古代の観念だと出雲・熊野は黄泉よりイメージらしい。といいながら揖夜神社から黄泉比良坂までにはそれなりに距離が有る。まず到着したのは神蹟黄泉平坂・伊賦夜坂伝説地碑と千引之石のある黄泉平坂・伊賦夜坂伝説地。独特な雰囲気があり、日中もグラデーションとなり、千引之石に至っては蔭が濃ゆく正に堺という感じがある。揖夜神社への帰り道は同じく伊賦夜坂といわれる山小路を歩く、そこに賽神もあり。映画『瞬 またたき』のロケ地となったと言い。実は帰ってきたら『瞬 またたき』を搜してみたんですが、個人的に凡作だった。『ヤマトの火』、『ヤマタイカ』、そして『石神伝説』はここで実撮してくれないかなと思った。


黄泉平坂・伊賦夜坂 千引之石




神蹟 黄泉平坂・伊賦夜坂 伝説地碑

伊賦夜坂

伊賦夜坂 賽神



揖夜神社を後にして、JRで一旦松江市で降り。今日は特に予定らしい予定がなく、行きたいどころはどちらというと八重垣神社か神魂神社がメインになってる。揖夜神社と共に意宇六社だけど、車があれば八重垣神社と神魂神社が結構近いらしいがバスだとどちらも松江市駅発であった。こんな無計画で八重垣神社へのバスをのり、素戔嗚尊奇稲田姫の伝説の地へ。
八重垣神社はなんと言っても日本最古の壁画が有名で、大社造でありながら入り口が向かって右ではなく眞中という独特な様仕を採っている。なお、狛犬の造形もかなり特別である。素戔嗚尊夫婦の故事もあって、社内で八雲立の歌碑があり、金精信仰も隨所見受けられる。奥院・佐久佐女の森の中に稲田姫が飲料水や姿見として使った鏡池があり、良縁占いとして若者には人気があるようだ。私的に一番気になるのはやっぱり素戔嗚尊奇稲田姫の壁画。社務所で拝観料を奉って、撮影嚴禁なので写真撮れないもののこの目で拝観できるのは正に眼福と言えよう。いつも素戔嗚尊奇稲田姫の絵が出回ってるけど、本当は市島杵姫と天照大神、奇稻田姫と素戔嗚尊、脚摩乳と手摩乳、三組六柱の神像が壁画に描かれて、復原図もあり。復原図を見ると、いつも出回った画像の一部とかなりイメージが違う。女性は皆女房装束(十二単)で本(巻物ではない)を読む、男性は束帯姿。正直些か時代錯誤感を否めない。が、見ないと損すると私が断言する。


八重垣神社

八重垣神社 拝殿

八重垣神社 狛犬


八重垣神社 歌碑

八重垣神社 絵馬


八重垣神社 奥の院 佐久佐女の森 鏡池


路線情報ではバスで松江駅へもどり、神魂神社へのバスを乗り換えるべきが、八重垣神社正対面の夫婦椿(連理玉椿)からはハニワ・ロードがあり、荒神谷(残念ながら荒神谷遺跡とは別らしい)、後谷古墳群、大石横穴群、出雲國造館跡、神魂神社風土記の丘へと繋がり。よってこの箇所箇所埴輪で飾られた道で歩いて行くことにした。出雲國造館跡の直ぐ傍は神魂神社の入り口、大変雰囲気のある参道からはじめ、荒吐神、各摂社末社など見所は多い。現存最古大社造が有名ですが、そこだけではないと人気が高いのも納得がいく。
それでも、一番特筆すべきのはやっぱり歴史の古い大社造建築であろう。宇豆柱の様仕などはそのまま古代出雲大社の復原にヒントを与えられたと思わせる。


神魂神社参道

神魂神社




神魂神社から八雲立つ風土記の丘への途中は、出雲国風土記に書かれた出雲神戸がある。風土記の丘で復原豎穴住居、掘立柱建物、箱式石棺、また常設展を見学。古代出雲歴史博物館と同じく特展以外は撮影可能でありがたい。ここからバス乗って帰ろうかと思うけど、館員と相談してなんと自転車の借り出しはかのうで、折角揖夜・八重垣・神魂の三社も參ったので、近くにある意宇六社の六所神社・出雲國府跡も參ってみる事にした。


出雲神戸

八雲立つ風土記の丘

八雲立つ風土記の丘 箱式石棺

八雲立つ風土記の丘 埴輪回首の鹿


六所神社は出雲國府跡の隣にあり、国府総社とも呼ばれるそうだ。境内にも繩蛇が見られる。なんかのイベントは知りませんが、子供の絵に「神魂神社は有名ですが六所神社も素晴らしいので来て下さい(うろ覚え)」とか対抗意識?


六所神社

六所神社

六所神社 本殿

六所神社 繩蛇

出雲国府跡


時間的に余裕がありそうなので折角自転車も借りたから真名井神社も言ってみた。出雲国神奈備山にあり、山麓に真名井の滝があるようだが見つかりませんでした。真名井神社の印象はまず高くて長い階段からなる参道、山に座し水田へ向かい、苔這回る神々しい狛犬が見所。社務所が無さそうで朱印は特定の時期しか頂けないかもしれません。意宇六社の内に一番他社と相違点が多そうな気がする。


真名井神社神奈備

真名井神社 参道

真名井神社 狛犬


真名井神社


風土記の丘へ戻る途中に意宇六社の中にもっとも規模のある、出雲大社とともに出雲国一宮なる熊野大社の看板があり。車で十分だそうだ。自転車は間に合えるかもと思ってチャレンジしてみたけどあと3kmの何所で参拝・帰程を考えると自転車の返却時間にはぎりぎりアウトになりそうからやめた。その辺は須我神社も近いのでいつか一遍に回りたいと思う。やや遠いが、猪目洞窟と斐伊川関係もその際に言ってみたいと思う。
熊野大社から帰り道で比婆山伊邪那美命岩坂陵參考地と出会い、良い締めになったと思う。

松江駅から出雲市駅に戻り、名古屋駅行きの夜行バスまで時間の余裕があるので、出雲ゲストハウスいとあんで夕食を参加し、8時半当たり夜行バスに乗り短い出雲弾丸特攻を終わる。