拾遺和歌集、万葉集試訳

拾遺和歌集 卷十五 戀歌五
https://miko.org/~uraki/kuon/furu/text/waka/syuui/syuui15.htm
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万葉集試訳

4326 【承前,七首第六。】
 父母我 等能能志利弊乃 母母余具佐 母母與伊弖麻勢 和我伎多流麻弖
 父母(ちちはは)が 殿後方(とののしりへ)の 百代草(ももよぐさ) 百代出坐(ももよいでま)せ 我(わ)が來(き)る迄(まで)
 父母雙親之 所居殿後裏庭間 生息百代草 願汝長青亘百世 直至我復歸來日
生玉部足國 4326
 右一首,同郡生玉部足國。

「殿後方(とののしりへ)の」,「殿(との)」為宮殿,此用以美化父母之居所。
「百代草(ももよぐさ)」,未詳。或云菊花。
「百代出坐(ももよいでま)せ」,希望永久長青。

4327 【承前,七首第七。】
 和我都麻母 畫爾可伎等良無 伊豆麻母加 多妣由久阿禮波 美都都志努波牟
 我(わ)が妻(つま)も 繪(ゑ)に描取(かきと)らむ 暇欲得(いつまもが) 旅行(たびゆ)く我(あれ)は 見(み)つつ偲(しの)はむ
 願吾能有暇 可繪我妻在紙上 攜而為形見 旅行遠去吾身者 可睹光儀常偲翫
物部古麻呂 4327
 右一首,長下郡物部古麻呂。
 二月六日,防人部領使遠江國史生坂本朝臣人上進歌數十八首。但有拙劣歌十一首不取載之。

「我(わ)が妻(つま)も」,「も」表希求。
「暇欲得(いつまもが)」,「暇(いつま)」為「暇(いとま)」之遠江訛。

4328 【相模國防人部領使守藤原宿奈麻呂進歌三首。】
 於保吉美能 美許等可之古美 伊蘇爾布理 宇乃波良和多流 知知波波乎於伎弖
 大君(おほきみ)の 命恐(みことかしこ)み 磯(いそ)に觸(ふ)り 海原渡(うのはらわた)る 父母(ちちはは)を置(お)きて
 大君敕命重 誠惶誠恐遵宸旨 觸磯傳荒礁 九死一生渡海原 留置父母居故鄉
丈部人麻呂 4328
 右一首,助丁丈部造人麻呂。

「大君(おほきみ)の 命恐(みことかしこ)み」,敕命不可違背。
「磯(いそ)に觸(ふ)り」,「磯(いそ)」為岩岸。「觸(ふ)り」為「觸れ」之訛。當時航海一般沿著海岸航行,但遇荒磯之時為避免觸礁而多半迂迴。
「海原(うのはら)」,「海原(うなはら)」之訛。

4329 【承前。】
 夜蘇久爾波 那爾波爾都度比 布奈可射里 安我世武比呂乎 美毛比等母我毛
 八十國(やそくに)は 難波(なには)に集(つど)ひ 船飾(ふなかざ)り 我(あ)が為(せ)む日(ひ)ろを 見(み)も人欲得(ひともがも)
 天下八十國 防人聚集難波津 餝船以備發 吾人艤裝英姿者 願得來見知音矣
丹比部國足 4329
 右一首,足下郡上丁丹比部國足。

「八十國(やそくに)は 難波(なには)に集(つど)ひ」,已聚集諸國比喻諸國防人之集結。「集(つど)ひ」雖為連用形,於茲語氣更類終止形。
「船飾(ふなかざ)り」,整理船裝,準備出航。以旗幟之類裝飾船體,有儀式之意義。
「我(あ)が為(せ)む日(ひ)ろを 見(み)も人欲得(ひともがも)」,「ろ」為接尾語。「見(み)も」乃「見(み)む」之訛。自難波津出發之日,可惜沒有故鄉人可以觀見自己整裝待發之英姿。

4330 【承前。】
 奈爾波都爾 余曾比余曾比弖 氣布能比夜 伊田弖麻可良武 美流波波奈之爾
 難波津(なにはつ)に 裝裝(よそひよそ)ひて 今日日(けふのひ)や 出(いで)て罷(まか)らむ 見(み)る母無(ははな)しに
 押照難波津 整裝餝船以備發 就在此今日 啟程蹈越滄溟哉 無奈慈母不來見
丸子多麻呂 4330
 右一首,鎌倉郡上丁丸子連多麻呂。
 二月七日,相模國防人部領使守從五位下藤原朝臣宿奈麻呂進歌數八首。但拙劣歌五首者不取載之。

「裝裝(よそひよそ)ひて」,整備步步完臻之狀。
「出(いで)て罷(まか)らむ」,詠嘆疑問。眼見整備將竟,即將出發,可惜故鄉之母親卻無法觀看自身之英姿,為自己送行。「罷(まか)む」為航向筑紫。

4331 追痛防人悲別之心作歌一首 并短歌。
 天皇乃 等保能朝廷等 之良奴日 筑紫國波 安多麻毛流 於佐倍乃城曾等 聞食 四方國爾波 比等佐波爾 美知弖波安禮杼 登利我奈久 安豆麻乎能故波 伊田牟可比 加敝里見世受弖 伊佐美多流 多家吉軍卒等 禰疑多麻比 麻氣乃麻爾麻爾 多良知禰乃 波波我目可禮弖 若草能 都麻乎母麻可受 安良多麻能 月日餘美都都 安之我知流 難波能美津爾 大船爾 末加伊之自奴伎 安佐奈藝爾 可故等登能倍 由布思保爾 可知比伎乎里 安騰母比弖 許藝由久伎美波 奈美乃間乎 伊由伎佐具久美 麻佐吉久母 波夜久伊多里弖 大王乃 美許等能麻爾末 麻須良男乃 許己呂乎母知弖 安里米具理 事之乎波良婆 都都麻波受 可敝理伎麻勢登 伊波比倍乎 等許敝爾須惠弖 之路多倍能 蘇田遠利加敝之 奴婆多麻乃 久路加美之伎弖 奈我伎氣遠 麻知可母戀牟 波之伎都麻良波
 大君(おほきみ)の 遠朝廷(とほのみかど)と 不知火(しらぬひ) 筑紫國(つくしのくに)は 敵守(あたまも)る 抑(おさ)への城(き)そと 聞食(きこしを)す 四方國(よものくに)には 人澤(ひとさは)に 滿(み)ちては在(あれ)ど 雞(とり)が鳴(な)く 東男(あづまをのこ)は 出向(いでむか)ひ 顧見(かへりみ)せずて 勇(いさ)みたる 猛軍士(たけきいくさ)と 犒賜(ねぎたま)ひ 任(ま)けの隨(まにま)に 垂乳根(たらちね)の 母(はは)が目離(めか)れて 若草(わかくさ)の 妻(つま)をも卷(ま)かず 新(あらたま)の 月日數(つきひよ)みつつ 葦(あし)が散(ち)る 難波御津(なにはのみつ)に 大船(おほぶね)に 真櫂繁貫(まかいしじぬ)き 朝凪(あさなぎ)に 水手整(かこととの)へ 夕潮(ゆふしほ)に 梶引折(かぢひきを)り 率(あども)ひて 漕行君(こぎゆくきみ)は 波間(なみのま)を い行拆(ゆきさ)ぐくみ 真幸(まさき)くも 早至(はやくいた)りて 大君(おほきみ)の 命隨(みことのまにま) 大夫(ますらを)の 心(こころ)を持(も)ちて 蟻迴(ありめぐ)り 事(こと)し終(をは)らば 障(つつ)まはず 歸來坐(かへりきま)せと 齋瓮(いはひへ)を 床邊(とこへ)に据(すゑ)ゑて 白栲(しろたへ)の 袖折返(そでをりかへ)し 烏玉(ぬばたま)の 黑髮敷(くろかみし)きて 長日(ながきけ)を 待(ま)ちかも戀(こ)ひむ 愛(は)しき妻等(つまら)は
 聖明大君之 遙遙天邊遠朝庭 化外不領靈 不知火兮筑紫國 守敵峙賊徒 鎮西城砦要塞也 大君所聞食 六合天下四方國 雖然人多在 豪傑輩出不讓者 然以雞啼曉 吾妻東國壯士者 出向迎敵虜 奮不顧身不畏死 勇壯強健兮 功勳赫奕猛軍士 犒賞褒賜而 遵命隨任從宸旨 恩育垂乳根 離於慈母遠家鄉 若草稚卉兮 孤身無妻共相枕 朝朝夕夕新 折指屈數歷月日 蘆葦散亂兮 押照難波御津間 大船艫與舳 真楫繁貫櫂重重 晨曦朝凪時 整揃水手操舟人 夕潮漲溢時 引折檝梶領舩船 率聲同吐息 榜舟漕行諸君者 驚滔駭浪間 乘風破浪拆行去 冀得獲多幸 無恙早臻筑紫洲 鞠躬復盡瘁 順隨聖皇大君命 大夫壯士之 赤心堅志無懈時 戍守蟻迴而 終遂重任復命時 亦寄得無障 一帆風順來歸坐 奉持祝齋瓮 慎矣齋掘据床邊 白妙栲栲兮 折返衣手求冥貺 漆黑烏玉兮 敷其青絲黑髮而 久日俟苦長 獨守空閨待戀哉 愛也懸心吾妻矣
大伴家持 4331

「大君(おほきみ)の 遠朝廷(とほのみかど)と」,此云太宰府乃中央朝廷之地方官廳。此文延續至「犒賜(ねぎたま)ひ」為止。
「不知火(しらぬひ)」,「筑紫(つくし)」之枕詞。
「敵守(あたまも)る」,警界外敵來襲。「守(まも)る」有監視之意。
「抑(おさ)への城(き)そと」,「抑(おさ)へ」乃鎮護。「城(き)」為要塞。筑紫沿岸為防禦唐國、新羅侵攻之生命線。
「人澤(ひとさは)に 滿(み)ちては在(あれ)ど」,雖然各國俊傑多在,但仍以東國男子最為突出。
「雞(とり)が鳴(な)く」,「東(あづま)」之枕詞。
「東男(あづまをのこ)は」,東國指遠江信濃以東。
「出向(いでむか)ひ」,自國中出發,面對敵軍。
「顧見(かへりみ)せずて」,勇猛之前,絕不回頭。為達成任務,捨去私情,奮不顧身。
「猛軍士(たけきいくさ)」,「猛(たけ)き」為勇武之意。「軍士(いくさ)」為兵士。
「犒賜(ねぎたま)ひ」,「犒(ね)ぐ」為慰勞。
「月日數(つきひよ)みつつ」,「數(よ)み」乃計算。屈指計算與家人離別以來,經歷多少日月。
「葦(あし)が散(ち)る」,「難波」之枕詞。葦為古代難波之常見景色,其穗於晚秋散落,而此歌之作在二月,故並非實景描寫。
「難波御津(なにはのみつ)」,難波津。或云難波三津。
「水手整(かこととの)へ」,統帥令眾人動作劃一。
「梶引折(かぢひきを)り」,用力划槳操舵之狀。
「い行拆(ゆきさ)ぐくみ」,「拆(さ)ぐ」為劃開波浪前進之狀。
「大夫(ますらを)」,自負為壯士、大丈夫之語。
「蟻迴(ありめぐ)り」,持續不斷巡迴守護。
「障(つつ)まはず」,「障(つつ)む」為遭遇事故之意。防人勤務之中,除因死亡之外,意有避忌軍務逃亡之人。
「齋瓮(いはひへ)を 床邊(とこへ)に据(す)ゑて」,齋瓮乃用於神事之土器,底部尖頭如砲彈狀,須掘穴以固定之。按考古所見,祭祀多在家中,置枕邊、床邊。「齋(いは)ふ」乃清淨潔齋以仕神之意。
「袖折返(そでをりかへ)し」,捲起袖子避免袖口弄髒。
「待(ま)ちかも戀(こ)ひむ」, 推量其後三年,妻子獨居家中等待夫君歸來之狀。
「愛(は)しき妻等(つまら)は」,愛為可人憐愛,「妻」包含家人、妻小。